2016/01/14
真っ黒の便
だいたい健康な状態の便は、黄土色からこげ茶色ぐらいです。
便秘の場合などは、便がギュッと濃縮されたような状態になるので、色も濃くなることで黒っぽい便になることもあります。
しかし、真っ黒と表現したくなるぐらい黒い便が出た場合は、要注意です。
もし赤い便が出たら、パッと見て、血便?と気がつくと思いますが、実は便が黒いのも血便の一種なんです。
比較的、肛門から近い部位で出血があった場合は、そのまま鮮血として便に混じることもあります。しかし、消化管内で出血した後、肛門へたどり着くまで長い時間がかかった場合、排泄される頃にはその血液は黒く変色してしまいます。
つまり、出血部位が肛門から遠ければ遠いほど、黒ずんだ色の便になります。
タール便
特に胃や十二指腸で大量の出血があった場合は、タール便と呼ばれる真っ黒のドロッとした便になります。またタール便は鼻を突くような悪臭があります。
タール便が見られるのは、胃癌、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、食道静脈瘤などの病気が主な原因です。
胃や食道部分で大量の出血があった場合は、吐血することも多いです。肛門より口の方が遥かに近いですからね。
いずれにせよタール便が見られた場合は、消化管内で相当な量の出血があったこと、またそれだけ出血するほどの重篤な状態であることが予想されるので、もし真っ黒のドロッとした便(臭いもいつもと違う)が出たら、すぐに病院を受診するようにして下さい。